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  ホーム>髭講師の研修日誌

 本コーナーでは、"髭の講師"の澤田が研修で実際に体験し、見聞した事例を、日誌風に纏め報告しています。
 これまでの研修日誌はコチラ。 

◆今年、新たな足跡づくりにどんな提案を話されたでしょうか

 望年会の復活の話題が多い昨今です。「つい乗り越しました。終電、どう帰宅、タクシー代何万円・・でも愉しい日でしたので・・・」こんな報道に思わず微笑む筆者です。なぜなら、忘年会でなく、望年会と称して、今年を振り返り、来たる年に新たなウキウキ気分でこう活躍しようとの希望を確認する機会だからです。

 さて、この時期、各所で、今年の振り返りと、新たな年に向けての心意気を固め合う機会を様々な方法で実施されています。その場での喜びは「今年は、これだけ利益が確保できました。それは、あなたの提案されたその事によってです」と、紹介され、貢献事実を今年の足跡づくりとして認識し合えることは、まさに良き年であったことにほかなりません。更に、来たる年には、5W(何を・いつ・どこで・誰に・なぜ)3H(どのように・いくつ・いくらで)の実践策を描き、提案を発信するわくわく感を芽生えさせます。勿論、それは、来たる年の変えていく取り組みであり、話力をより磨き、新たな人の協力をより広く得ていく楽しみです。

◆各所各種の研修には必ず話力向上の内容を組み込みました

 
今年も新人、中堅、リーダー、幹部、そしてシルバー層の研修に必ず入れ込んだ内容は、話す力の向上です。なぜなら、年初の抱負、目標の実現は、いかに新た、初、独自の方策を編みだし、関わる人の協力を得て実現した実績だからです。それには新たな学び(知識・情報・基本技術の取得など)によるインプット材料から、新たな創意工夫の知恵を着実に実践し、継続してきた実りです。なぜなら、新たな想いは、従来策の現状維持では成就できず、何をどう変えて行くかを発信して、関わる人を巻き込んでの活躍だからです。その、巻き込む力の基本スキルが「話す力」なのです。この話す力の乏しさは、いくら、知識が豊かで発想豊かでも、自身の潜在能力にとどめてしまい新たな足跡は創れません。これでは、自分を粗末にしてしまいます。

  周知のとおり、話すスキルは、良好なる対人関係の構築、正しく伝わる説明力、説得力であり、折衝場面あり、育成時での教え、褒め・叱りがあります。さらには、立場によっては朝礼、会議、時としてスピーチがあります。

 
その効果は、聴解(相手の内容・心の汲み取り)力によります。なぜなら、話すとは、単に一方的に発する楽しみでなく、相手を知り、相手のために、自分の財産(キャリア・知識・技能・情報に基づく新たな考えを)お役立てするための橋渡しのスキルだからです。

◆対面型学びそれは、実感を基にした話し方のスキルアップ

   さて、コロナ禍でリモートコミュニケーションが増え、対面型コミュニケーションが減りましたが、昨今では、リアルコミュニケーションの重要性が再認識されつつあります。ですから、アフターコロナの今だからこそ、リアルコミュニケーションの対面交流による、話す。聴くの自身の考え方の発信が実効を生みます。従って、話すスキルアップの研修現場では、それは、わかっている、できると思いつつも、本当に、必要なことを、必要な時に、必要な人に必要なだけ、必要な方法で最高実践せずしてなんの付加価値はない、しかも、時として、誤解、感情反発、人物評価を下げてしまうことがある現実に即して、ならばどうする、それは、「実際に話してみる」ことによる確認、診断の機会を生かす支援指導です。当然、研修現場では、筆者自らが受講者との直接交流を積極実践します。その一例は、各自の演習に対する、OKポイント、さらなるスキルアップへの改善点のプレゼントを丁寧に施し、あなただからこその話の味が生き、世界でたった一つの話ですとエールを贈ります。そして、受講者間での相互コメントの体験演習に誘い、日常の活躍場面での生きた話す力を磨くには絶対条件としています。

 それは、オンライン・リモート活用の利点に加えて、直に人との交わし合いだからこそ、言葉以上に、相手の心情を察する表情やしぐさ、目線合わせ、即返答などによる反応を直に感じながら、理解の深さ、伝わり具合の確認ができ、真なる意向の汲み取りを直に感じながら、話を進めることができます。当然相互理解の深まり、親和感を深め、信用関係ともなります。

◆変える発信をする話力の実践

 まず、話す前提は、自身の考え・訴求事項を持つことです。よく耳にする言葉に、「何を話して良いかわからない」があります。それは二点、一つは意見が持てていない、二つ目は、その裏付けする話題はないということです。これでは、話す以前の課題です。確認してみます。話は、「こう思う」の主張点があり、その主張点の裏付けには、事実の根拠理由付けがあります。この二点に基づき、相手が理解し、納得して、変わるように仕向けていく、筋道立てて、わかりやすく、感じよく、簡潔にとの具体的スキルを生かして話すのです。その、主張とその根拠付けを構成する極意は、

①「こう思う」の主張力、その裏付けの話題は、「よみかきする」です
 
 自分は「こう思う」の主張は必ず「こういうことがあって、そこでこう思った。」との経過があります。その、こういうことがあっての話材・話題については、「よみかきする」とのことばに集約できます。即ち、

 
「よ」=読むことの学びから得る話題。新聞、雑誌、ネット、本、テキスト、データー、広告 ・・・。特に 新聞には、出来事、スポーツ、政治、コラム、家庭蘭など幅広い

 「み」=見る目に入る事柄で物、人物、情景、景色、状況等に関心を持ち、なんで、どうし て、の探究心が「観る」ことへの心得 

 「か」=感じる事による印象深い事柄で、喜怒哀楽、悔しい、難解、好き嫌い、五感での 味覚、触覚、視覚、聴覚、嗅覚での感じ

「き」=聴く事により得る学びの話題である。人、テレビ、ラジオで直接聞く、間接に聞く 方法

「する」=体験から学んだ話題は実践その事である。見た、聞いた、読んだ事のネタより も自身での実体験だからこそ情報量は豊富。聞き手にとっては説得力が増す。体験には 成功体験、失敗体験があるが失敗体験は聞き手が一番興味を持つ事も現実であること は周知のとおり   そして、

②二つのしつこさが主張点を創ります
 このよみかきする体験から主張点づくりに繋げるには、次の二つのしつこさの実践です。

「観察する」ことです。それは、「どうなっているんだろうか、」「何でこうなったのであろうかその原因は・・」と問いかけてみることです。そして、

●「診断する」ことです。それは、この方法は良い、この考えは共感できる、この点は自分の良き学びとなったなどと自身の考えが湧き出します。一方、この点は、疑問、この点はこうしたら良い、自分だったらこうするとの創意が湧きます。この、良き点、創意が「私はこう思う」主張点となります。こうしてみると、自分たちの日々の生活では、よみかきする中に連続的にいる事が確認できます。そして、良く、本に、資料に赤線入れる、自分の考えを一筆記すと言う人がいます。又、メモしておく、メモを並べて、メモ同士の関連性を捉えて、ひとまとめとし、そのまとめに見出しをつけてみる実践者がいますが、多分に自身の考えを構築する良き習慣です。

◆新たな変化づくりを発信する提案型プレゼンのスキル

  この時期、振り返りとさらなる活躍のわくわく感でのキーワードは、高める、新たなこと,初めて、それに独自的などに着目した「何をしたい」、「なぜそうする」「それは,どれほどの新たな価値を生むのか」の発想です。そしてこの発想は、自社、自署、自分にとっての新たな付加価値づくりへの貢献です。この発信する話の特徴は、提案型のプレゼンテーションです。ここでのプレゼンテーションは、相手を巻き込み、相手の活躍をも変えていく働きかけですので、ロジカルスピーキングに心します。なぜなら相手を動かすうえでの、納得を促すインパクトの強さが肝心だからです。筋道例を紹介しますと

①提案型プレゼンの筋道例

1)提案の主張=私の提案は「・・生産性高めるためには この設備を整えることです」
2)提案理由=この提案は現状の諸問題を解決し、生産性を2㌫アップします
3)現状把握による根拠=現状このような状態があります
4)原因分析=その要因は、このような現状このような欠点があります
5)解決案の提案=そこで、解決策として成すべきことは次の三点です
6)具体的実践策の説明=まず、この点については・・・。
7)可能性の強調=皆様の総意・総力を結集すれば必ず実現します
8)緊急必要性の訴求=現状のままだとさらに設備の悪化により生産性は落ちます
9)メリットの強調=必ず効率アップ、品質向上、人員の最適条件が構築できます
10)受容の依頼=ご検討、賛同をお願いします。

このように進めると、提案内容と本人の心意気がきちんと伝わる論理的プレゼンテーションになります。

②理解・納得を高める工夫

1)そのための工夫は、比較対象です。これには以前と現在、そして、提案事項による目指す状態を際立てます。
2)その強さは、試作、試技、模擬実践など、実践・体験による根拠、理由付けです
3)論理やイメージを数値や、実証ができれば説得性は強まります
4)デジタル機器の活用(パワーポイント・タブレット・・)があり、なるほどとの理解・納得を高めます
5)影響力ある人の賛同や期待を取り寄せた内容紹介は、信用性を高めます
6)お聴き続けに感謝し、必ずお役に立てる覚悟を決めた本気の話しぶりが心を揺るがします。

 いずれの活躍の場でも、発想・発信により「この事はあの人の発案で始まり、今があります」と感謝される足跡を残せることは、活躍のしがいであり、喜びです。

 今年、新たにT幼稚園職員の話し方教室、O社の幹部の部下から引き出す話し方とスピーチトレーニング、TNK社の全社員が企業訪問者への案内者その説明力スキル向上全社員話し方研修、そして、倫理法人会後継者倫理塾の若手トップ幹部の話し方教室、地元会議所の創業塾のコミュニケーション講座・・のお役立てを楽しみました。

 そして、新たな年、さらなるリアルな対面研修こそが筆者の真骨頂として、お役だての楽しみを望めることは嬉しい年の瀬です。企業は、持続する、それは、次の名言如しです。共に確認してみましょう。

人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし、急ぐべからず
不自由を常と思えば不足なし、心に望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし 堪忍は無事長久の基 怒りは敵と思え 勝つことばかり知りて 負くることを知らざれば害その身に至る 己を責めて人を責めるな 
                    徳川 家康

 どうぞ、読者諸氏の今年、そして来たる年の、変えていく貢献の有り様を心する、望年の機会を楽しみください。良いお年をお迎えします。

          (2024年12月 研修・講演髭講師 澤田 良雄記)

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